「マヌカハニー」の「マヌカ」ってなに?
ここ数年で「マヌカハニー」の知名度はとてもあがりました。
しかし、本物のマヌカハニーそのものを目にしたり、口にした人はどれだけいるでしょうか。
「ところで『マヌカ』ってなに?」と思っている人もいるでしょう。
そこで、ちょっとだけ、説明させてもらいたいと思います
「マヌカ」とは地球でニュージーランドにだけ自生している植物です。
(一部、オーストラリアにもあるという話もあります。)
そのマヌカという植物は、フトモモ科の低木です。
花が咲くのは12月の4週間だけ、小さな花を咲かせます。
12月といっても、ニュージーランドは南半球なので、
日本とは真逆の季節です。
しかし、ニュージーランドは南北に長い国なので、
春から秋にかけてミツバチが蜜を集めることができます。
でも4週間しかない花期で集められる量には限りがあり、希少なものです。
その花から蜂が集めた蜜が「マヌカハニー」と呼ばれます。
しかし、その「マヌカ」という植物は単に花が咲く木というわけではありません。
「マヌカ」というのは、先住民族のマオリ族の言葉で、「復活の木」という意味です。
というのも、この木は花の蜜だけではなく、葉、木の幹、樹液など木のあらゆる部分に様々な効能があるからなんです。
1000年以上前からその効能を利用してきたという歴史があります。
- 花の蜜には強い殺菌効果
- 葉には胃腸を整える働きやビタミンが含まれ、煮出して飲む
- 樹皮は煮出して下痢止めに使用
- 樹液は咳止めや火傷、筋肉痛に塗って使用
- 実や種は、赤痢や下痢に使用
木1つでこれだけの効能が得られた木です、「復活の木」というのもうなずけます。
ハチミツでしょ?
「所詮、ハチミツでしょ?」と思われる方もいるでしょう。
そのとおり。確かにハチミツです。
どのハチミツにも抗菌や殺菌の効果があり、日本でも昔から風邪で喉が痛いとき、咳が出るときなどに用いられてきました。
今でも、ご家庭で使用されている方もいると思います。
ハチミツって長持ちですよね。ハチミツの賞味期間で約2年あります。実際にはもっともちます。
長持ちの理由は、糖度の高さとハチミツに含まれる殺菌成分です。
しかし、一般的に販売されているハチミツは加熱処理されているため、
殺菌成分はあまり期待できません。
「マヌカハニー」は特別
しかし、「マヌカハニー」は殺菌や抗菌の効力が非常に強く、加熱処理しても、効果が期待でき、現在ではそれを数値化して販売 しています。
非常に高い糖度のハチミツは、細菌の水分を減少させるため、結果的にカビなどが繁殖しにくいのです。
ハチミツに含まれる殺菌消毒作用をもつ「グルコン酸」が含まれています。
「グルコン酸」は、食品を弱酸性に安定化し、雑菌を繁殖させないという効果がきたいできるので、
食品添加物などにも使われている物質です。
また、腸内で善玉菌のひとつと言われるビフィズス菌を増やす働きがあるといわれています。
そして、ハチミツに含まれる酵素(グルコースオキシターゼ)によって、
「過酸化水素(オキシドール」」を発生する力があります。
聞き覚えのある言葉がやっとでてきましたね(笑)
オキシドール、その名のとおり消毒薬です。
しかし、先程「一般に販売されているハチミツは加熱処理されているため」、殺菌効果が期待できないと書きました。
ところが、マヌカハニーが特別なのにはワケがあります。
ハチミツがもつ上記で書いた殺菌成分に加え、「メチルグリオキサール」という独自の殺菌成分が多く含まれていることです。
この「メチルグリオキサール」という成分は、元々はハチミツには含まれていません。
蜜が集められる巣の中で徐々に増えるとともに、貯蔵している間にも徐々に増えていく成分といわれています。
「メチルグリオキサール」のもつ、特定の細菌を殺菌する能力は、通常のハチミツがもつ「過酸化水素」の約2倍にも上るという報告があります。
そのため、体内で悪さをする「ピロリ菌」や「大腸菌」などに効果があるとされています。
そして、悪玉菌を殺菌し、善玉菌の割合をふやすことで腸内環境の改善も見込まれます。
また、口内では虫歯菌や歯周病菌の抑制につながります。
ハチミツは甘いので虫歯になるのでは?と思いますが、白砂糖とはことなる甘さなので心配はいらないという研究者もいます。
口内炎には塗ると炎症を抑えるとも言われます。
口腔内での殺菌作用があるということは、
唾液が届く喉の炎症にも作用があるということです。
さらに、マヌカハニーには殺菌・抗菌の作用のほかに、
ビタミンB1、B2、B12、ビタミンC、ナイアシンなどの粘膜の保護や修復に必要なビタミン類がふくまれているほか、
ミネラル、アミノ酸も豊富に含まれていて、栄養補給にも適しています。
栄養ドリンクでよく見かける成分ですよね。
そしてハチミツですからプロポリスなども含まれ、栄養ドリンクを飲むなら、マヌカハニーをなめればいいということに気づきます。
マヌカハニーの本物である証
マヌカハニーには豊富な栄養が含まれた健康補助食品という側面から、
原産国のニュージーランドでは偽物や品質が低い商品が出回らないよう、
検査機関を通して厳しく品質管理をしています。
その品質を示すのがブランドマークとなっています。
その数値にはいくつか種類がありますが、数値が高い程、抗菌作用が高いことを示します。
現在、ニュージーランド政府が公認しているのは
- UFM・・・Unique Manuka Factorの略。マヌカハニーの抗菌作用を示す規格として最初にできた、元祖といえるブランドマークです。
マヌカハニーの研究の第一人者であるモラン博士がみつけた「ユニークな作用」、今でいう「メチルグリオキサール」のことですが、当時はまだ明らかになっていませんでした。
そして、数値は医療用消毒液「フェノール液」と比較してつけられています。
例えば「UMF10+」の場合は、そのマヌカハニーの抗菌作用はフェノール濃度10%と同等ということにまりますので、数値が大きいほど抗菌作用も強くなります。 - MGO・・・MethylGlyOxalの略。これは2008年にドイツのトーマス・ヘンレ教授が発見した成分で「メチルグリオキサール」に当たるもので、「UMF」の成分がこれであったことを明らかにしました。
このブランドマークは、メチルグリオキサールの含有量を表示した規格で、マヌカハニー1kgのなかにメチルグリオキサールが何mg含まれているかを示します。
例えば「MGO100+」の場合は「1kgあたり100mg」のメチルグリオキサールが含まれているということになります。
UMFマークに比べて、抗菌作用の量を示しているので、分かりやすいですよね。
しかし、UMFマークはトレーサビリティ体制がしっかり構築されていますが、MGOマークは市場で管理されていません。
「MGO」はニュージーランドの「Manuka Health」社の登録商標です。ちなみに「MG」マークも見かけますが、これは、登録商標上の表示の制限により「MGO」が使えない場合で、
実際は「MGO」と同じ規格として考えます。 - MGS・・・Molan Gold Standardの略です。これは「UMF」を生み出したモラン博士が2009年に認定した新規格で、この検査を受けたマヌカハニーには「UMF」「MGO」どちらの商品も検査を受けることができます。
検査は抗菌成分の含有量のほか、ハチミツの純度や添加物、加熱処理の有無なども検査項目となっていて、ブランドを問わず高品質のマヌカハニーを流通させようというモラン博士の試みとも言えます。
の3つです。
では、マヌカハニーはどう選んだらいいのか
マヌカハニーには抗菌・殺菌作用と豊富な栄養素が含まれていることが分かったと思います。
そして、基準がいくつかあることもわかり、マヌカハニーをどう選んだらいいのかと悩んでしまうと思います。
そこで参考になる表がありましたので、こちらのサイトをご覧ください。
ちなみに、ハチミツの味って花によって変わりますよね。
私が試食した結果でいうと、一般的に売られているハチミツよりドロッとしています。
味は黒糖のような味です。数値が上がると、さらに黒糖感がまします。
店頭ではなかなかお目にかかれないマヌカハニーですが、
中には一部にマヌカはニーを含むものも販売されています。
マヌカハニーの確かな効果を得るには、抗菌成分であるMGO(メチオグリオキサール)の含有量表記がある100%のモノをおすすめします。