ナチュラルスキンケア
女性や赤ちゃん、小さなお子さんむけのスキンケア用品をあれこれ探していると
- 「ナチュラル」
- 「オーガニック」
- 「ボタニカル」
- 「エシカル」
といった単語をよく見ます。
なんとなく「『自然』のものを使用していて、安心していいですよ」というイメージがありませんか?
本当に安心かどうかは不明ですが・・・
それぞれの単語の意味を調べてみました。
- 「ナチュラル」・・・これは英語のnatural。意味も「自然な」とか「天然の」という意味です。スキンケア用品に天然成分を配合していたりすると、この「ナチュラル」という言葉を使っていることが多いですね。
- 「オーガニック」・・・この言葉はスキンケアの前に、野菜などの食品などの方が先に使われ始め、馴染みのある言葉ですよね。これも英語の「organic」という単語で「本来の」とか「源」とう意味の単語ですが、日本では「有機の」という意味で使われていることが多いです。いわゆる有機栽培の野菜などに使われています。有機栽培というのは農薬、化学肥料、化学薬品を使用しないで野菜などを栽培することで、野菜に含まれてしまう化学成分による健康被害を無くそうという概念から始まった農法でもあります。スキンケア用品で言うところの「オーガニック」は、有機栽培で育った植物由来の成分を売りにしているものに多く使われています。
- 「ボタニカル」・・・この言葉は日本では比較的近年になって流行してきた言葉です。この単語を商標に使用しているスキンケア商品もありますね。この「ボタニカル」という単語はやはり英語の「botanical」のことですが、「植物の」という意味です。スキンケア用品では「ナチュラル」と似たような、ほぼ同意義で使用されているように感じます。というのも植物由来成分を使用していることをアピールするために使用されています。
- 「エシカル」・・・これは本当に最近になって使われるようになった言葉ですね。正直「え?」とという方がほとんどではないでしょうか。この単語も英語の「ethical」から来ており、「倫理的」「道徳上」という意味です。「法律などの規制がなくても、みんなが正しい、公平だと思っていること指しており、近年、英語圏の地域を中心に倫理的活動のことを「エシカル○○○」と表現し、「倫理的=環境保全や社会貢献」という概念で使われることが多く、「エシカルコンシューマリズム」などの言葉で使われています。「エシカルコンシューマリズム」は国際的な規模で広がっており、何かを買うときにその購入が環境や社会に配慮した工程や流通でできたものを購入することを指しています。スキンケア用品の場合では、使用する天然成分が採取できる植物が希少になりその保護のためまたは、環境保全につながる植物など、その植物の需要を高めたりする活動の一環として作られたものに「エシカルな」という表現を使っているようです。
このようにスキンケアアイテムには、ひとことでいえば、自然のもの由来の成分を使用したスキンケア「ナチュラルスキンケア」という商品の中にも、その原料へのこだわりや製造過程により、表現が変わるということが分かりますね。
スキンケアアイテムには保湿以外にも様々な美容効果のある成分を配合されています。
全ての成分が自然由来とは限りませんし、自然成分であるが故に肌に合わないという場合もあります。
スキンケアアイテムの選択肢のひとつとして、できるなら天然のものがいいという志向で「ナチュラルスキンケア」などを選んで、自分の肌にあっているなら、とても良いことだと思います。
事実として、世界中には原始的な生活を営んでいる民族は、保湿剤にバターやオイルを使用しているという民族もあります。
日本でも「ヘチマ」の茎から採れる水が化粧水として使われたりしますし、外国のバラの産地ではバラの花を煮詰めてとれる蒸留水が「ローズウォーター」として化粧水に使われたりしています。
そのように、世界中で自然なものをスキンケアに取り入れているのは普通の事なのかもしれませんね。
国産和リンデン「シナ」
山形県鶴岡市にある「関川」という地域では「シナ」という木を使って「シナ布」という織物が作られています。
「シナ布」は木綿が普及する前には衣服として、そして生活の道具としても使用されてきました。
しかし、今ではその「シナ布」自体が貴重なものになってしまっています。
着物が好きな方でしたら、「シナ布」(しなふ)という言葉をご存じの方もいると思います。
というのも、今、「シナ布」といえば非常に貴重な帯として有名です。
目にしたことがある方、触ったことのある方というのは非常に少ないと思われます。
シナの木から織物になるまでに1年を要する上、それを織る人もへりました。
それゆえに幻の織物扱いになっています。
しかし、そんな関川という地域の伝統は薄れ、地域の存続も困難な状態になってきているといいます。
そんな地域の自然、文化、コミュニティを守るため、あらたな産業を作ろうという「umu project」(ウムプロジェクト)という活動が行われています。
「シナ布」は木の幹の内側の繊維を使用して作られます。しかし、そのシナの木は毎年花を咲かせます。
シナ似たリンデン(菩提樹)の仲間は世界に分布し、その花はよい香りがあり、養蜂家によりハチミツを採取しています。
しかし、日本のシナは「シナ布」のために木を使うだけです。
「unu project」の一環として、「シナ」の花を使ったスキンケア用品が生まれました。
エシカルでオーガニックなスキンケアです
「シナノキ」の花の効果
「シナノキ」の花には抗酸化成分が豊富に含まれています。
その花の成分と水だけで作られた化粧水「シナの花水」というローション。
シナの花の成分の抗酸化力が強いので、防腐剤を必要としないので、無添加で作ることができます。
植物の天然成分だけなので、肌の表面の常在菌を殺すことなく、肌を健康な状態に導きます。
そして「シナノキ」の花のエキスを、国産の蜜ロウを溶かしたものとホホバオイルに混ぜて、花の持つ抗酸化成分を豊富に含んだ「シナの花保湿」という保湿クリームも作られました。
シナの花は西洋では「リンデンフラワー」と呼ばれ、乾燥肌や敏感肌のケアに古くから珍重されてきました。
ローション「シナの花水」を含め、スキンケアの仕上げの保湿として顔に使います。
シナの花エキスと蜜ロウ、ホホバオイルというシンプルなものだけで作られているので、手荒れが気になる時はハンドクリームとしても、唇の潤いのためにリップクリームとしても、また乾燥小じわの気になる目元にアイクリームとしても、髪やネイルの保湿にも使えます。
シンプルで無添加だからこそ、どこにでも使用できるのです。
シナの花のエキス加え、手練りで状態を確認しながら形成し、ゆっくりと自然乾燥させて仕上げた「シナの花石鹸(洗顔用)」も作られています。
肌に負担をかけず、うるおいを残しながら肌の汚れや余分な皮脂を落とせるようにつくられた無添加の石鹸です。